研究課題/領域番号 |
19K14219
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研究機関 | 岡山理科大学 |
研究代表者 |
福田 博人 岡山理科大学, 教職支援センター, 講師 (30803522)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 統計教育 / 推測統計 / ニュージーランド / 教授単元 / 教科書 / 数学教育 |
研究実績の概要 |
本研究の目的は,小学校から高等学校までを見通した推測統計の指導教材を開発することである。当初の予定では,ニュージーランドの授業を観察・分析し,その結果に基づいて指導教材を開発する予定であった。ところが,新型コロナウイルス感染拡大の影響でニュージーランドでの授業観察ができなくなってしまったため,これまでニュージーランドで観察してきた授業データや教科書の分析を行うことに変更することにした。 地球温暖化を文脈とする因果探究に関する推測統計教材を,小学校から高等学校までを一貫するような数学教育理論である教授単元の形で開発し,中学校ならびに高等学校での教授実験を実施し,分析を行ってきた。そして,教授単元の評価・改善に向けて,これまで観察してきたニュージーランドにおける授業データやニュージーランドならびに日本における新課程対応の教科書の分析を行っているところである。現在はそれぞれの研究結果の論文投稿を目指すと同時に,2023年4月から入手できるようになった日本の高等学校数学の教科書の分析も行っていく予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
指導教材の開発ならびに教授実験の実施,教科書の分析について,学会発表まではできたが,論文投稿できたものとまだできていないものがある。また,高等学校数学の教科書の分析は現在行っている最中であるため,その成果を学会で発表できるまでに至っていない。それ故に,「やや遅れている」と判断できる。今後は,引き続き分析を行い,学会発表を行うと同時に,現在作成している投稿用論文の完成ならびに論文投稿を行っていく予定である。
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今後の研究の推進方策 |
ニュージーランドの授業分析,ニュージーランドの教科書分析,日本の教科書分析をそれぞれ独立的に実施している状況であるため,これらの結果を総合し,開発した教授単元の評価・改善に向けての示唆を導出する。そして,それらの研究成果は積極的に学会発表ならびに論文投稿するように努める。
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次年度使用額が生じた理由 |
2020年度より新型コロナウイルス感染拡大の影響のため,ニュージーランドへの訪問が困難になり,更に各種学会がオンライン開催になった関係で,旅費が不要になったことが,次年度使用額が生じた主たる理由である。2023年度は対面開催の学会が多くなると思われるため,学会参加に必要な旅費ならびに論文投稿に必要な英文校正などで使用を計画している。
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