本研究の目的は,小学校から高等学校までを見通した推測統計の指導教材を開発することである。当初の予定では,統計教育の先進国であるニュージーランドの授業を観察・分析し,その結果に基づいて指導教材を開発する予定であったが,新型コロナウイルス感染拡大の影響でニュージーランドでの授業観察ができなくなってしまった。さらに,ニュージーランドのカリキュラムが改訂するタイミングとなったため,現行カリキュラムに基づく教科書は本研究において参考にはするものの,分析はしないことにした。その代わりに,学会やメールなどでニュージーランドにおける統計教育研究者から本研究に関わる助言をいただくことにした。 具体的な研究成果としては,2点存在する。1点目は,推測統計に関する探究理論を開発したことである。2点目は,小学校から高等学校までを見通した指導教材(教授単元)を仮説検定に焦点化して開発し,開発教材の妥当性を検証するために数学教師を目指す大学生を対象とする教授実験を行ったことである。1点目の研究成果は,2024年7月に開催される47th Psychology of Mathematics Education Conferenceにて発表する予定であり,2点目の研究成果は,2024年7月に開催される15th International Congress on Mathematical Educationにおいて発表を行う予定である。
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