本研究の目的は、共創空間プログラムの開発・実施を通して、非認知的能力も含めた総合的能力開発の系統化と実装化を目指すことにある。 2023年度の研究成果として、駿河竹千筋細工造形イベント「バンブーノプロジェクト」(場所:大谷小学校、日時:11月25日(土))に企画監修者として携わった。子どもたちが同じ空間と時間を共有し、自由に創造することができる環境(共創空間)を整備することで、子どもたちの想像力や発想力、非認知的能力を伸長させることを目的とした。今年度は静岡市独自の伝統工芸品である「駿河竹千筋細工」の職人と共同し、静岡市内の50名ほどの子どもたち(主に小学校中学年の子どもたち)に駿河竹千筋細工の行燈制作を共創空間プログラムとして提供した。行燈制作後、子どもたちが制作した行燈を灯しながら、夜間の地元の通路を練り歩くナイトウォークを実施した。日常的に通っている地元の通路ではあるが、多くの友人と行燈を灯しながらのナイトウォークは子どもたちの記憶に残る体験として展望された。 本実践の成果は、①「地域に潜在する価値を発見するデザインプロジェクト-大谷・小鹿地区のまちづくりを通して-」(令和5年度 静岡大学地域連携応援プロジェクト、pp.7-10)と、②「駿河竹千筋細工でまちづくりproject バンブーノプロジェクト」(De+sign atelier special edition、pp.25-26)としてまとめた。
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