研究課題
今年度も批判的教育学、対話的構築主義の概念を用いて相互理解の主体同士が行う実際の対話である「真正な対話」にもとづき国境を超える公共圏を創造し、そのなかで教育者と学習者が何をどのように学ぶのかを調査した。2020年度は日本と米国の子どもによる「より良いヒロシマ教科書づくり」プロジェクトをデザイン・実践した。研究者が日本と韓国を行き来しながら教師の役割を担った2019年度の日韓の社会科教員志望学生による「より良いヒロシマ教科書づくり」プロジェクトとは違って、今年度は各々の国の教師にプロジェクトを実践してもらい、研究者は両国の子どもの対話をつなぐファシリテーターとしての役割のみを果たした。このプロジェクトを行うことで各々の国の教師は何をどのように学んだか、また、各々の国の子どもは何をどのように学んだかは全米社会科協議会(NCSS)のInternational Assembly で発表された。なお、本科研の成果をまとめ、さらに研究を発展させるために「2020 East Asian Social Studies Symposium」を開催した。英語で行われた第1部では歴史教育がどのように歴史和解へ寄与できるかを日本、韓国、台湾、米国の専門家と議論した。研究者は韓国の専門家として参加した。第2部では研究者が2019年度に行った日韓の社会科教員志望学生による「より良いヒロシマ教科書づくり」プロジェクトを日本と韓国の教育者および研究者に共有することで、国境を超える相互理解教育のネットワークづくりができたことはもちろん、今後の研究の発展可能性についても議論することができた。
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すべて 国際共同研究 (2件) 雑誌論文 (1件) (うちオープンアクセス 1件) 学会発表 (2件) (うち国際学会 1件、 招待講演 1件) 備考 (3件) 学会・シンポジウム開催 (1件)
E-Journal of Philosophy of Education: International Yearbook of the Philosophy of Education Society of Japan
巻: 5 ページ: 42-51
https://evri.hiroshima-u.ac.jp/14193
https://evri.hiroshima-u.ac.jp/15421
https://evri.hiroshima-u.ac.jp/15423