研究課題/領域番号 |
19K14274
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研究機関 | 桃山学院教育大学 |
研究代表者 |
柴 恭史 桃山学院教育大学, 人間教育学部, 講師 (80761139)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 高等教育 / バッファ・ボディ / 中間組織 / 大学間連携 / ネットワーク分析 |
研究実績の概要 |
2019年度は大学と社会との中間にあって相互の利害を調整する組織の理念型である「バッファ・ボディ」について、実際の中間組織との整合性を検討した。本研究は経営学のネットワーク組織論の知見を応用して、これまで研究代表者が理念的に考えてきた「バッファ・ボディ」モデルの実現性を実証しようとするものである。 ネットワーク組織論が蓄積してきた理論は、既存の組織構造とは異なるつながりを重視する点に特徴がある。 とりわけ、ソーシャル・ネットワークに代表されるような①広く社会全体につながること、②インフォーマルなつながりであることは、高等教育におけるバッファ・ボディの特性とも共通性が高いことを明らかにした。具体的には、バッファ・ボディが持つ社会と高等教育システムとの間の中間組織としての特性が、この2つの形のつながりを有するのである。バッファ・ボディはまとまった1つの中間組織として社会と関わるだけでなく、その構成員たる各教育機関もそれぞれに社会と結びつく(それは地域との連携・企業との連携などインフォーマルなつながりとなる)ことが必要と考えられる。 ネットワーク組織論の有効性は集団を構成する要素(ノード)の間のつながりについて、定量的分析を可能とすることにある。この観点から、バッファ・ボディ型の組織を分析する際の視点として、各所属機関のインフォーマルなつながりをいかにして推進しているかを明らかにすることが重要であるとの示唆を得た。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
春季に計画していた海外の訪問調査について、日程調整の都合により実施することができなかった。COVID-19の影響もあるため、今後訪問調査以外の手段によって情報を収集する予定である。
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今後の研究の推進方策 |
引き続き、大学間組織・中間組織がどのように関係機関や社会と接続しているかについて、実証的なネットワーク分析を行うための資料収集を行う。あわせて、実際のネットワーク分析にも取り掛かる。 当初予定していた海外の訪問調査については、COVID-19の影響で実施可能性が不透明な状況であるため、文献から収集できる情報をもとに考察を進めるとともに、これまでの調査で得られた関係者との繋がりを活かしメール等を中心に調査を進めたいと考えている。
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次年度使用額が生じた理由 |
年度末に予定していた海外への訪問調査が日程の都合上実施できなかったため。今後COVID-19の影響も考慮しながら、国内調査および海外の文献資料収集に充て研究内容の充実を図る。
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