研究課題/領域番号 |
19K14290
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研究機関 | 就実大学 |
研究代表者 |
津島 靖子 就実大学, 教育学部, 准教授 (30710082)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 未就学 / 注意 / 音韻意識 / デコーディング |
研究実績の概要 |
2021年度は、研究2)を中心に進めた。未就学5~6歳の定型発達児に注意機能を反映する検査としてContinuous performance test(CPT)、文字習得に関与する認知機能を反映する検査として音韻分解課題、Rapid Automatized Naming(RAN)課題、数唱、PVT-R絵画語彙発達検査を実施した。これらの成績をもとに注意機能と音韻意識、デコーディング、ワーキングメモリ、理解語彙との関連を検討した。その結果、不注意、反応抑制、持続的注意を反映するCPT指標のうち、不注意に関する指標と音韻意識、デコーディングに関する指標成績との間に有意な関連が示された。このことから、CPTで不注意なエラーをしてしまう児は音韻分解の発達段階が不十分で、デコーディングに時間を要す傾向がみられることが確認された。一方、反応抑制および持続的注意を反映するCPT指標と上記の文字習得に関与する指標との間に有意な関連は示されなかった。この成果は2022年度に報告する予定である。臨床群については、新型コロナウイルス(COVID-19)感染拡大による制限のある中でありながらもデータ収集を開始することができた。研究1)については、方法を変更して進めていくための準備を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
COVID-19感染拡大が収束しない中で繰り延べとなっていたデータ収集を開始できたが、目標数の収集には至らず、研究期間の延長を検討している。
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今後の研究の推進方策 |
COVID-19感染予防を徹底し、データ収集を継続する。
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次年度使用額が生じた理由 |
当初の計画からデータ収集の遅れや一部実施が困難となったため。人件費・謝金、旅費などの未使用額は次年度に繰り越し、今後の進捗状況に応じて使用していく。
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