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2019 年度 実施状況報告書

集団場面における書字困難の把握 ーRTIモデルとICT活用の融合による学習保障ー

研究課題

研究課題/領域番号 19K14294
研究機関東京大学

研究代表者

平林 ルミ  東京大学, 先端科学技術研究センター, 特任助教 (30726203)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2022-03-31
キーワード代替手段 / ICT活用 / 通常学級 / 読み書き困難 / リテラシー
研究実績の概要

本研究はICTによる読み書き計算の代替を介入とする学習評価手法(FILES, Finding your Learning Styleと命名)の妥当性を検討する。
FILESは,子どもが自身の学びやすい方法を選択するための機会を提供する評価手法である。具体的には読み書き計算に代替手段を用いる(文章の内容を音声で読み上げる音声読み上げ使用・漢字選択形式での解 答・計算機使用)場合と通常の方法(文章を目で見て読む,手書きで書く,自力で計算す る)で解答する場合の二つの形式でドリル課題を行う。そして,条件別に成績の変化をモニターする ことで,読み書き計算に補助があると学びやすいかどうかがわかるというものである。
2016年には小学生339名・2017年には小中学生4184名の大規模な調査を行った。しかし,介入によって成績が上がった子どもはどのような特性を有する子どもなのか日常の学習の実態との関連は明らかになっていない。
今年度はFILES漢字課題(漢字の手書き課題および選択課題)の成績と書字速度・日常的な漢字学習状況との関連性を検討するために,小学校2校において調査を行った。
調査1では,小学校の通常学級(3年生1クラス,6年生1クラス)において FILES漢字課題(漢字の手書き課題および選択課題)の成績と手書きの書字速度・ワープロの入力の関連性を検討した。
調査2では,小学校の通常学級(4年生1クラス)において家庭学習にかかっている時間(漢字の書取り)を調査し,前年度に実施したFILES漢字課題の成績との関連を検討した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

2020年2月に小学校において調査を開始し,1回目の調査は実施できた。しかし,3月に予定していた2回目の調査については新型コロナウイルスの感染拡大によって学校が休校となり,実施を断念した。そのため,小学校での調査とその分析にやや遅れが生じている。

今後の研究の推進方策

初年度はFILES漢字課題と手書きの書字速度・ワープロの入力速度との関連を検討するための調査は既に終えているものの,作文・ノートテイクといった書字活動のデータは取得できていない。今年度,追加で調査を実施していく予定である。
次年度である今年度はFILES漢字課題の再構成と実施による妥当性の検証を行う。初年度の追跡調査の結果と,各問題の大量データをもとにした正答 率を参考にFILES漢字課題を再構成を行う。

次年度使用額が生じた理由

初年度に取得予定であった小学校での調査が,新型コロナウイルスの完成拡大によって小学校が休校なった影響を受けて延期となった。その結果,データ解析のための費用としていた所要額(主に人件費)を次年度に繰り越した。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2019

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] 児童の基礎リテラシーの習得度合いと代替手段の可能性(2) ―「計算」の代替について―2019

    • 著者名/発表者名
      平林ルミ・髙橋麻衣子
    • 学会等名
      日本教育心理学会第61回総会
  • [学会発表] 児童の基礎リテラシーの習得度合いと代替手段の可能性(1)―「読み」の代替について―2019

    • 著者名/発表者名
      髙橋麻衣子・平林ルミ
    • 学会等名
      日本教育心理学会第61回総会

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公開日: 2021-01-27  

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