研究課題/領域番号 |
19K14326
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研究機関 | 目白大学 |
研究代表者 |
西尾 典洋 目白大学, メディア学部, 准教授 (30612072)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 映像制作 / 番組構成パターン / メディアリテラシー |
研究実績の概要 |
2019年度は、特に小学校高学年を対象とした映像制作教育のカリキュラムを検討し、さらにそのカリキュラムを実施するための電子学習教材を開発した。また、電子学習教材について現場の教員へのヒアリング調査を行った。 1.インターネット上で公開されていたり、文献等で報告されている小学生を対象とした映像制作の実践事例を収集した。収集した事例を整理・分析した。小学校高学年においてどのような点に重点をおいて指導をおこなうことが適切かを検討した。 2.小学校教員等の学校教育に携わる専門家に対して、開発する教材に対しての要望やどのような教育方法が理想であるかについてのヒアリング調査を行った。 3.前述した小学生の映像制作の実践事例で制作された映像コンテンツを分析し、小学校高学年が取り組みやすい番組の構成例(番組構成パターン)を作成した。 4.検討した内容をもとに番組構成パターンを用いた小学校高学年向けの映像制作教育のための電子教材を開発した。電子教材では、いくつかの番組構成パターンから、児童が制作したいパターンを選択し、そのパターンにおいて企画、取材、撮影等で気をつけるべきことを指導する内容になっている。文章・画像・動画を用いてわかりやすく説明する工夫を行った。 5.電子教材で指導する映像コンテンツのジャンルの発展性を検討するため、自治体や観光協会などが制作する観光PR映像を例に、既存の観光PR映像を分析してその構成の特徴などを分析した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
2019年度の目標であった、既存の映像制作事例の収集、小学校教員等への専門家へのヒアリング調査を実施し、小学校高学年向けの映像制作のカリキュラムを検討を実施できている。 また今後の改善等はあるが、電子教材の開発を実施できている。これらを次年度で計画している評価実験の着手に繋げることができると考えている。
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今後の研究の推進方策 |
次年度以降は、2019年度に開発した電子教材について、専門家へのヒアリングや評価実験などを実施する予定である。また、映像制作のカリキュラムの開発において、撮影・編集等においてプロが持つノウハウを初心者がわかりやすく学べるような演習課題を追加開発し、番組構成パターンから、実際の映像コンテンツを制作する際のポイントをわかりやすく学べるよう改善する計画である。 また次年度からは、中学校向け、高校向けのカリキュラム検討にも着手し、教材等の開発を進める計画である。 一方で、2020年1月頃から世界的に発生している新型コロナウィルス感染症問題のため、学校現場の休校が相次いでいる。そのため実証実験が難しくなることが予想されている。この点についての対応も検討する予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
購入予定の映像制作教材作成用のPCが当初見積もりから値上がりしたため、研究計画に照らし合わせて他の備品の購入を見送った。そのために残額が生じている。見送った備品は、次年度において必要性を考慮しながら購入する計画である。
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