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2020 年度 実施状況報告書

他者のネガティブ情動を効果的に調整可能な方略の解明:情動強度に応じた有効性の検証

研究課題

研究課題/領域番号 19K14402
研究機関甲南大学

研究代表者

野崎 優樹  甲南大学, 文学部, 講師 (50801396)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2022-03-31
キーワード情動調整 / 情動コンピテンス / 社会情緒的能力
研究実績の概要

本研究の目的は,情動強度に応じた,他者のネガティブな情動を効果的に調整可能な方略を解明することである。本年度は,結果の取りまとめを中心に行った。
昨年度,「他者の情動の調整」に関する定義と心理的モデルを議論したレビュー論文を執筆し,この論文が『Emotion』誌に掲載された。この論文内の区分に基づき,すでに収集を行ったテキストデータについて,昨年度に引き続き,ネガティブ感情の強さとその種類に関するコーディングと集計を行った。さらにデータ分析を実施し,他者の情動を調整する方略とその有効性の関連を検討する分析を行った。また,情動強度に応じて方略の有効性が変わるかを検証する分析も行い,情動強度が弱い場合は,相手に問題対処を促す「問題解決」や,相手の考え方を変えるように働きかける「再評価」といった方略が効果的に働く一方で,情動強度が強い場合はこれらの方略は効果的に働かないということが明らかとなった。これらの分析結果に基づき,論文の執筆を行い,雑誌の投稿に向けた準備を行った。
しかしながら,新型コロナウイルスの影響により,新規の調査を行うことができなかった。そのため,上記の分析結果を補完することも目的として,オンラインコミュニケーションにおける他者の情動を調整する方略の有効性に関するメタ分析を行うこととした。PsycINFO,Web of Science,PubMedなどのデータベースを通じて関連する文献情報の収集を行い,適格基準のコーディングを順次進めた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

データ分析や論文執筆を進めることはできたが,新型コロナウイルスの影響により,予定していた新規の調査を行うことができなかったため。

今後の研究の推進方策

今後も分析を行った結果に基づき,論文執筆を進め,国際誌での発表を目指す。また,新型コロナウイルスの影響で対面での調査が難しいことが予想されるため,オンライン調査などの方法の変更も視野に入れて,また国際比較研究として行うことも含めて,調査を実施することを計画している。

次年度使用額が生じた理由

新型コロナウイルスの影響により,当初予定をしていた新規の調査を実施することができなかったため。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2020 その他

すべて 国際共同研究 (1件) 雑誌論文 (1件) (うち国際共著 1件、 査読あり 1件) 備考 (1件)

  • [国際共同研究] Universite catholique de Louvain(ベルギー)

    • 国名
      ベルギー
    • 外国機関名
      Universite catholique de Louvain
  • [雑誌論文] Individual and cultural differences in predispositions to feel positive and negative aspects of awe2020

    • 著者名/発表者名
      Nakayama, M., Nozaki, Y., Taylor, P., Uchida, Y., & Keltner, D.
    • 雑誌名

      Journal of Cross-Cultural Psychology

      巻: 51 ページ: 771-793

    • DOI

      10.1177/0022022120959821

    • 査読あり / 国際共著
  • [備考] 野崎優樹 個人ウェブページ

    • URL

      http://ynozaki.com/

URL: 

公開日: 2021-12-27  

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