研究課題/領域番号 |
19K14431
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研究機関 | 立命館大学 |
研究代表者 |
横光 健吾 立命館大学, 総合心理学部, 助教 (70822154)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | ギャンブル障害 / アプリケーション / パチンコ / リラプス・プリベンション / ハーム・リダクション |
研究実績の概要 |
本研究は、ギャンブル渇望を生起させる刺激を回避し、渇望への機能的な対処方法のヒントとなる情報を取得することによって、ギャンブル渇望への対処能力を獲得できる機能を備えたアプリケーションを開発し、その効果を検証し、得られたデータからギャンブル行動の抑制に関連する心理学的要因を解明することである。2019年度は本研究と関連するギャンブル障害に関する論文(測定指標開発、及び大学生のギャンブル障害の現状)を2編公開することができた(Substance Abuse Treatment, Prevention, and Policy誌、 International Journal of Mental Health and Addiction誌)。また開発中のアプリケーションに関する国際会議で発表を2回実施することができた(The 6th International Conference on Behavioral Addictions、The 6th Asia-Pacific Society for Alcohol and Addiction Research)。本研究成果は、海外と比較して遅れているギャンブル障害に関する日本の研究を推進するとともに、臨床現場において使用可能な指標の開発、及び大学生の現状の理解につながったことは学術的、臨床的にも重要なものである。そして、国際会議において本研究は非常に注目され、海外からも共同研究等のお誘いもあり、今後の国際共同研究の可能性も広がった。また、開発中のアプリケーションは現在特許出願中であることからも、今後のアプリケーションの普及・開発の拡大につながる成果であると言える。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
論文2編のアクセプト、国際会議での発表2回、及び開発中のアプリケーションに関する特許出願と、非常にスムーズに研究成果の公開につながった。
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今後の研究の推進方策 |
今後は開発中のアプリケーションを用いた臨床研究を実施し、そこで得られるユーザーからの評価を受けて、アプリケーションのアップデートを予定している。臨床研究の実施に先立って、臨床研究の事前登録、及びプロトコル論文の執筆を予定している。加えて、臨床研究で得られたデータを用いた、ギャンブル行動の抑制につながる心理学的要因の解明も速やかに行う予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
研究の進捗状況が非常に良く、今年度の内に成果公表の可能性が高まったため。成果公表、及び今後の臨床研究のスケジュールを早めることとなった。
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