本研究は、コロナ禍により研究の進捗が大幅に遅れたものの、ギャンブル欲求に対処するスマートフォンアプリケーションの開発、開発したスマートフォンアプリケーションの特許申請、研究の事前登録、そして無作為化比較試験の開始まで実施することができた。現在、予定している参加者(170名超)には辿り着いていないものの、100名弱のリクルート、60名弱の12週間の研究実施が終了している。引き続き、研究リクルートを継続していく予定であり、RCTを若手研究で実施する難しさを実感しているものの、参加者からの感想には、「ギャンブルとの向き合い方について学ぶことができた」「アンケートのみの参加ではあったが、自身のギャンブルについて考える機会をもつことができた」などと中にはポジティブなコメントをいただいた。 なお、本研究は、無作為化比較試験であるため、事前にUMINに登録をしており、研究手続き(及びその修正など)を閲覧することができ、英語版でも公表されていることからも、全世界の研究者がアクセスすることが可能である。 コロナ禍で進捗が遅れたことを受けてプロトコル論文を出していないことが大変悔やまれるが、RCT終了時には研究成果を公表予定である。 また、この4年間で申請者が2度所属が変わったため、倫理審査申請の出し直し、各大学のルールに基づく研究費の使い方の違いにより研究が進まない、といったこともあったが、何とかRCTを開始できた。
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