研究課題/領域番号 |
19K14452
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研究機関 | 名古屋市立大学 |
研究代表者 |
利重 裕子 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 助教 (70813848)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 対人関係療法 / 遺族 / うつ病 |
研究実績の概要 |
2022年度には、主診断がうつ病もしくは複雑性悲嘆である遺族に対する対人関係療法を施行し、4名の遺族に対する対人関係療法を終了した。現在、1名の遺族には対人関係療法を施行中である。2022年度末までで、合計9名の遺族に対して対人関係療法を届けることができている。これまで有害事象を認めず治療完遂率100%であることから、引き続き研究実施を継続していく。また、日本の遺族のうつ病に対して、日本文化特有の慣習や死生観に合わせた治療戦略を用いて対人関係療法を施行した症例について、英文雑誌で症例報告として発表した。
慢性うつ病患者に対人関係療法を施行する際、患者の個別の要因として、患者に夫婦関係の苦痛がある場合には、夫婦関係の苦痛を軽減し症状改善を図ることを目的として、夫婦同席面接治療を施行し、患者および配偶者にアプローチをしている。対人関係療法の治療効果をさらに高めるためには、慢性うつ病患者における「夫婦関係の苦痛をもたらす要因」を明らかにし、それらの要因を考慮した上で、夫婦同席面接治療にて夫婦関係の苦痛を軽減し、慢性うつ病の症状改善を図ることが重要であることを見出した。慢性うつ病の女性患者の夫婦同席面接治療に対するニーズが極めて高いため、特に慢性うつ病の女性患者における「夫婦関係の苦痛をもたらす要因」を明らかにすることが治療に役立つと考えた。そこで、慢性うつ病の既婚女性の夫婦関係の苦痛に関連する夫婦関係の特徴について、オンラインアンケート調査を行い、その結果を英文雑誌に投稿した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の流行により、研究対象となる患者の受診が減少したことで、研究のリクルートが滞った時期があったため。
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今後の研究の推進方策 |
引き続き、チラシやHPを活用して研究のリクルートを進めていき、遺族におけるうつ病・複雑性悲嘆に対する対人関係療法の前向き観察研究にて目標症例数に達した後、その結果を英文雑誌へ投稿する予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
新型コロナウイルス(COVID-19)の影響により研究の進行が遅延したため、本年度の所要額が減少し、次年度に予算を繰り越すこととなった。次年度には、チラシやHPを利用して研究対象となる患者のリクルートを行い、目標症例数に達し、その結果について英文雑誌への投稿を目指していく。
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