研究課題/領域番号 |
19K14465
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研究機関 | 公益財団法人大原記念労働科学研究所 |
研究代表者 |
西村 春輝 公益財団法人大原記念労働科学研究所, 研究部, 研究員 (20826119)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 反すう / ワーキングメモリ |
研究実績の概要 |
本年度は大学生に対して,スピーチ課題を用いたストレス誘導のデザインを構築し,実験を遂行した。実験では,ベースラインでMRI内で自己注目課題を実施した後,就職面接を想定したスピーチ課題を実験参加者に課し,その後,MRI内を用いて自己注目課題を再度実施した。本研究は,スピーチ前後でBOLD信号(特定の脳領域の活動や脳領域間の機能結合)がどのように変化するか,また,それらの変数とワーキングメモリの能力がどのように関連するのかを検討するものであった。本実験結果は現在解析中であるが,予備的な分析を行った結果,ストレス誘導によって大学生のストレスが上昇することを確認している。今後,全部帯状回や前頭前野内側部の活動や,脳機能結合の変動を解析する予定である。 また,Nishimura & Mochizuki (2021, PsyArxiv)で示されたワーキングメモリ能力と反すうの関連性について,現在再現性を確認するためのオンライン実験を計画している。PsyArXivに論文を登録(DOI: 10.31234/osf.io/z3t2h)したうえで,実験状況をオンラインに変更し,認知課題を追加して実験を行う予定である。Memory Updating課題,Reading Span課題,Short-term memory課題,を実験課題作成用ソフトウェアであるInquisitを用いて作成した。本研究は倫理審査による承認を得たため,今後,大学生を対象にして実験参加者募集を行い,オンラインにて実験を行う予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
所属機関の異動によって実験設備へのアクセスが悪くなったため,進捗が遅れている
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今後の研究の推進方策 |
所属機関を異動したが,設備は利用可能であるため,可能な範囲で実験を実施し,データ解析を進める。また,オンライン実験を併用して利用可能な手法で実験を推進する。
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次年度使用額が生じた理由 |
研究の進捗に遅れが生じたため,実験参加者の謝金等で未使用額が生じた。今後,実験の進行に従って使用予定である。
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