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2021 年度 実施状況報告書

幼児の言語習得の単位を探る:日本語動詞述語のチャンク学習

研究課題

研究課題/領域番号 19K14474
研究機関神戸大学

研究代表者

巽 智子  神戸大学, 国際文化学研究科, 講師 (60837988)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2023-03-31
キーワード言語習得 / データ解析 / コーパス
研究実績の概要

当該年度の研究実績は、データ解析を進め、論文執筆を進めたことである。2021年よりプログラミングを用いたコーパスデータの解析を研究員と共に進めている。ウェブ上で公開されている言語習得会話コーパスのデータベースであるCHILDES database を用いて、日本語の幼児とその保護者の会話における言語形式の繰り返しの量や、文法構造の繰り返しや語の繰り返しなど、タイプ別の発達的変化等を解析している。このデータ解析について、2件の研究をそれぞれ論文発表する予定である。1件目については現在ジャーナル投稿用の論文を執筆しているほか、2022年8月に行われる国際学会における発表に応募している。この研究は、これまで英語のデータで研究されてきた相互行為上の繰り返しや同調という現象を日本語データにおいて定量的に検証するものである。日本語と英語では、文法構造や分析単位が異なる(日本語における形態的に複雑な動詞など)。このような言語間の差異が、どのように繰り返しという言語使用上の現象や習得プロセスに影響をもたらすかを明らかにすることを目的にしている。第一言語習得における縦断的変化の重要な1側面を明らかにすると共に、通言語的な考察から、習得プロセスの一般性及び言語個別性についての示唆を得ることが期待される。また、2件目の研究は、ディスコース上の繰り返しの機能を含めた分析を行うもので、現在、先行文献を読み進めると同時に解析も進めているところである。この研究では、学習という側面と同時に、会話における言語産出が相互行為の中でもつ意味について焦点を当てるものである。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

一度国際ジャーナルへの投稿を行ない査読結果を踏まえて、研究内容を修正して再度データを解析しているため。

今後の研究の推進方策

現在執筆中の論文を完成させ、ジャーナル投稿を行う。

次年度使用額が生じた理由

主要な理由として、予算に国際学会参加のための旅費が含まれていたが、このコロナ禍の状況で中止したことが挙げられる。2022年度には国際学会への参加を予定しているため、旅費の使用が見込まれる。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2021

すべて 学会発表 (2件) (うち国際学会 1件)

  • [学会発表] How do Japanese-speaking children learn to say うん, a Japanese discourse marker?.2021

    • 著者名/発表者名
      巽智子, Sala Giovanni
    • 学会等名
      The 22nd International Conference of Japanese Society for Language Sciences
    • 国際学会
  • [学会発表] 構文の学習と部分的生産性の条件づけ要因の探索的研究2021

    • 著者名/発表者名
      木原恵美子、巽智子、濵野寛子
    • 学会等名
      日本認知言語学会第22回全国大会

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公開日: 2022-12-28  

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