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2020 年度 実施状況報告書

「やる気」とマインドワンダリング ―関係性の理解と応用―

研究課題

研究課題/領域番号 19K14481
研究機関立教大学

研究代表者

川越 敏和  立教大学, 現代心理学部, 助教 (70786079)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2023-03-31
キーワードマインドワンダリング / モチベーション / Trait-State
研究実績の概要

本研究は、「やる気」と「マインドワンダリング (mind wandering: MW)」の関係について、複数の実験によって多角的に理解し応用することを目指すものである。
目的①では、横断的にやる気とMWの関連を証明することを目指していた。これに関して、質問紙と実験心理学的手法を用いた相関研究を行った成果を論文として発刊した。やる気とMWが関連するという現象を、特性的な指標と状態的な指標を用いて多元的に明らかにしたものである。また、MWにおけるメタ認知の重要性について提言する論文を発刊した。
一方で今年度は、新型コロナウィルス感染症の影響により予定通りの進行が困難であった。MWの生起(頻度)をどの程度個人の特性的なものとして捉えてよいかを調べるため、その安定性を検証することを目的②としていたが、この研究については、プレデータは測定していたもののポストデータを得ることができなかった。また、研究代表者が大学を異動したため、やり直しが必要となっている。目的①に際してオンライン調査で比較的大きなサンプルを得ているため、その研究データをプレデータとし、ポストデータの収集を行うように調整する予定である。
目的③の、MWを操作することが可能かを調べる認知的介入研究については、昨年度報告の通り行動データでは介入効果が得られていない。こちらは横断的なデータ解析によって、脳活動とMWの関連を追究したい。目的④でも介入研究を予定していたが、コロナ禍においては実施できそうにない。MWが操作可能なことを検証するという枠組みのなかで計画を修正する予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

当初の計画通りではないが、予定を変更しながら柔軟に対応し、複数の成果を得られている。

今後の研究の推進方策

目的③の縦断的調査に関しては上述の通り横断的なデータの検討を行う。共同研究先の事情によりまだ解析できる段階ではないため、様子を伺いながら進めていきたい。
目的④の介入研究については、コロナ禍の現在において実施は現実的に不可能であろう。本研究計画の重要な要素であったが、何らかの代替研究を考案する。

次年度使用額が生じた理由

新型コロナウイルス感染症の影響により予定していた実験が実施できなかった。次年度以降も同様の状況が想定されるが、オンライン実験などで代替し実施予定である。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2020

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Task-related thought and metacognitive ability in mind wandering reports: an exploratory study2020

    • 著者名/発表者名
      Kawagoe Toshikazu、Kase Takayoshi
    • 雑誌名

      Psychological Research

      巻: ー ページ: ー

    • DOI

      10.1007/s00426-020-01346-9

    • 査読あり
  • [雑誌論文] The association of motivation with mind wandering in trait and state levels2020

    • 著者名/発表者名
      Kawagoe Toshikazu、Onoda Keiichi、Yamaguchi Shuhei
    • 雑誌名

      PLOS ONE

      巻: 15 ページ: ー

    • DOI

      10.1371/journal.pone.0237461

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] 日本語版Dimensional Apathy Scale (J-DAS) の作成と信頼性・妥当性の検証2020

    • 著者名/発表者名
      川越敏和・小野田慶一・山口修平・ラトコラダコビック
    • 学会等名
      日本心理学会第84回大会

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公開日: 2021-12-27  

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