研究課題/領域番号 |
19K14535
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
蔦谷 充伸 九州大学, 数理学研究院, 助教 (80711994)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | ファイバーワイズA無限大構造 / ユニタリ群 |
研究実績の概要 |
本年度は新型コロナウイルス感染症のパンデミックの影響で,計画していた国内外の研究集会出席や研究打ち合わせのための出張ができず,科研費の執行について大幅な変更を余儀なくされた.一方で複数の集会に参加したり,研究打ち合わせをオンラインで行うことにより,ある程度は従来の予定に近づけることができた. ファイバーワイズA無限大構造の基礎付けの研究は予定の変更に伴い遅延している.特にcrossed moduleなどの関連する研究についての情報の調査に時間がかかっている.次年度中に論文を用意する予定である. 一方で,参加した研究集会などの関係で作用素環上のユニタリ群のホモトピー型に関する結果を得た.しかもEilenberg-MacLane空間とGrassmann多様体という基本的な空間による記述を得た.このような空間のホモトピー型を得ることで,無限次元のベクトル束に対し適当な付加構造を与えれば特性類を考えることができる.無限次元のベクトル束は自明なものと思われている(Kuiperの定理)ので,新たな研究の視野を与える可能性がある.作用素環のユニタリ群は自然に無限次元ユニタリ群の作用を持つ同変的な対象と思うことができ,したがってファイバーワイズA無限大構造と関係がある.次年度はそのような観点からの研究も進めたい.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
新型コロナウイルス感染症のパンデミックの影響で研究出張等の予定が変わり,情報収集に遅れが出ているため.また,本来予定していなかった作用素環のユニタリ群との関係についても着手したため.
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今後の研究の推進方策 |
次年度は最終年度であるため,本研究課題の成果を論文にまとめる.また,応用についても想定していたもの,本年度の研究結果から示唆を得たものについて取り組む.
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次年度使用額が生じた理由 |
新型コロナウイルス感染症のパンデミックにより研究出張が行えなかったことによる.次年度も引き続き自由に出張はできないものと思われるため,旅費として用意した金額は研究打ち合わせのための通信機器など,出張の代替手段になるものに対し使用する.それでも残額が生じる場合は無理に使用せずに返還する.
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