研究実績の概要 |
I) Weberの類数問題の結び目に対する類似をKionkeのp進トーションに関連付けて定式化し,楕円曲線の場合と比較することでLangTrotter予想の類似に関する新たな研究の方向性を指摘した.II) Zp直積拡大の岩澤理論の絡み目類似について研究を徹底させ理論の主要部分を完成させた.またZp直積拡大におけるp進トーションの計算例を新たに得た.III) Reznikovの提案していた円単数と3+1/2次元の辞書について精査を行い査読付き概説記事を著し,解析的な理論に関する情報収集を進めた.IV) ねじれホワイトヘッド絡み目のnon-acyclicSL2表現の重複度について,理論的な枠組みを整備して定理を精密化し,BSD予想の観点から興味深い代数的L関数の零点の位数を調べ,共著論文をarXivで公開した.V) ファイバー結び目のセルマー群の局所条件の適切な類似についての指摘を与えた.VI) 副有限剛性の問題について遠アーベル幾何学の観点から比較検討を行った. 講演:ウクライナ(オンライン)・韓国(梨花女子大学校)・スコットランド(エディンバラ大学)・九州大学・京都大学・金沢大学 研究課題に関する集中講義等:東京理科大学・名古屋大学 査読付き論文受理:i) "Modular knots, automorphic forms, and the Rademacher symbols for triangle groups", Res.Math.Sci. ii) "Hilbert symbols on a 3-manifold with a Chebotarev link", Res.Math.Sci. i) はモジュラー結び目に関するGhysの定理の3角群への拡張,ii) は3次元多様体のイデール理論の文脈におけるヒルベルト相互律の定式化.他に投稿中が3本, 投稿準備中が2本ある.
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