異なる種類の粉体粒子は機械的駆動力により相分離することがある。しかし、粉体層内部の相分離の経時変化の測定が難しいことから、分離現象のメカニズムは解明されておらず、混合・分離を予測するために必要な物理量は分かっていなかった。本研究では、粉体層内部の相分離の時間発展を直接観察できる実験系を構築した。新規実験系を用いることで、表面流により駆動される相分離パターンは、サイズ分離現象・表面流・流動性のヒステリシスが相互に影響することで駆動されることを示した。回転ドラムにおけるバンド形成においても同様のメカニズムが存在する可能性があり、粉粒体の一般的な相分離現象のメカニズム解明に寄与する知見が得られた。
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