研究課題/領域番号 |
19K14638
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分13020:半導体、光物性および原子物理関連
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研究機関 | 京都大学 (2020-2021) 分子科学研究所 (2019) |
研究代表者 |
Nguyen Thanh 京都大学, 工学研究科, 講師 (50736337)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | コヒーレント2次元分光 / 量子多体系の相互作用 / 非線形光学応答 / 物質と光の相互作用 / 光共振器 / 強結合 / 化学反応の制御 / super-reaction |
研究成果の概要 |
粒子間の相互作用は、量子多体系のさまざまな物理的性質において重要な役割を果たす。 一方、レーザーパルス技術の進歩により、超高速でこれらの特性の制御と測定が可能になった。 この研究では、コヒーレント2次元分光を通して量子多体系の相互作用が直接的かつ超高速で調べられる新しい方法を開発した。 相互作用は、2次元分光で非対角のピークとして現れ、そして、強い相互作用の極限に近づくと、すべてのピークが単一の対角ピークに合体することは明らかになった。さらに、物質の非線形光学応答に関連して、分子と光共振器の強結合も調べられ、化学反応の制御や反応速度の集合的な上昇を伴うsuper-reactionは発見された。
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自由記述の分野 |
物性物理、化学物理
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
この研究では、コヒーレント2次元分光を通して量子多体系の相互作用が直接的かつ超高速で調べられる新しい方法を開発した。これを用いて超高速で起こる量子多体効果や現象を詳細に調べることができるようになった。さらに、物質の非線形光学応答に関連して、分子と光共振器の強結合も調べられた。光と物質の強いカップリングを利用することで、分子系で起こる化学反応の制御や反応速度の集合的な上昇を伴うsuper-reactionを実現することは可能であると示された。これで、強結合で形成された分子と光のハイブリッドシステムは、分子の物理的および化学的性質が制御できる有望なプラットフォームであることは明らかになった。
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