研究課題
若手研究
新たに導入する(π-,K0)反応から中性子過剰鏡像ハイパー核を生成して核種を識別する手法を実現するための検出器デザイン案を作り、モンテカルロシミュレーションによる測定手法の検証及び収量の見積もりを行った。特に検討が必要であるπ中間子を検出するためのレンジカウンターのデザインを行い、省スペース化を図った上でGe検出器群の内部に設置することを決定した。レンジカウンターの試験機を作成して性能評価を行い、光量やπ中間子に対する検出器応答を確認した。
物理学
本研究で開発中の実験手法を用いることで、A=4以外の中性子過剰側鏡像ハイパー核について数ヶ月のデータ収集期間があれば目標とする第一励起エネルギーの10 keV以下の精度での決定が見込まれることが確認できた。この手法の確立は挑戦的ではあるが、これまで実験的にアクセスできなかった多くの核種の研究を可能とし、荷電対称性の研究以外の中性子過剰ハイパー核の研究に繋がる可能性がある。