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2022 年度 実績報告書

レーザー分光による超変形原子核検証のためのイオン源開発

研究課題

研究課題/領域番号 19K14748
研究機関国立研究開発法人理化学研究所

研究代表者

田島 美典  国立研究開発法人理化学研究所, 仁科加速器科学研究センター, 特別研究員 (20821838)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2023-03-31
キーワードコリニアレーザー分光 / レーザーアブレーション / 同位体シフト / 超微細構造 / 不安定核
研究実績の概要

原子(イオン)のエネルギー準位をレーザー分光で精密に調べれば、原子核の情報が得られる。特に、加速器を用いて生成される不安定核の原子に対し、同じ元素の同位体間における遷移周波数のずれ(同位体シフト)と、原子核のスピンや電磁モーメントに起因する超微細構造とが系統的に測定され、核子間相互作用モデルの検証に貢献してきた。本研究は、なかでも測定データが十分でない高融点元素の不安定核のコリニアレーザー分光を目指し、分光手法の最適化と参照測定に必要となるイオン源をはじめとした開発を進めるものである。
参照測定にむけた開発としては、高周波イオンガイド法とレーザーアブレーションを組み合わせて高融点元素をイオンビームとして引き出すことができ、結果を論文にまとめた。コリニアレーザー分光手法の最適化としては、まず、バリウム(安定同位体)の一価イオンを連続的に引き出して動作確認を行った。それを踏まえ、高融点元素の一つであるジルコニウム(安定同位体)の一価イオンで分光測定を行った。その際、アブレーションでイオンを生成してアブレーションレーザーに同期した短時間のみ発光を測定する手法でバックグラウンドを低減した。一方で将来の測定対象である不安定核は、安定核に対して陽子と中性子の数が変わるほど低収量が予測され、検出効率の改善が非常に重要である。そこで本年度は、主に集光効率の向上を図った。すなわち、分子分光において実績のあった球面ミラーと楕円ミラーを組み合わせるデザインを採用してアルミ製の電極を製作し、試験を行った。表面の反射率とアライメントの向上等に改善の余地はあるものの効率は2倍程度改善し、結果をプロシーディングスにまとめた。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2023 2022

すべて 雑誌論文 (1件) (うち国際共著 1件、 査読あり 1件) 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件)

  • [雑誌論文] Offline development for collinear laser spectroscopy at the SLOWRI facility2023

    • 著者名/発表者名
      Minori Tajima, Aiko Takamine, Hideki Iimura, Michiharu Wada, Sota Kimura, Toshitaka Niwase, Peter Schury, Hans A Schuessler, Jens Lassen, Hideki Ueno
    • 雑誌名

      Nuclear Instruments and Methods in Physics Research Section B: Beam Interactions with Materials and Atoms

      巻: - ページ: -

    • 査読あり / 国際共著
  • [学会発表] Offline development for collinear laser spectroscopy at the SLOWRI facility2022

    • 著者名/発表者名
      Minori Tajima, Aiko Takamine, Hideki Iimura, Michiharu Wada, Sota Kimura, Toshitaka Niwase, Peter Schury, Hans A Schuessler, Jens Lassen, Hideki Ueno
    • 学会等名
      The 19th International Conference on Electromagnetic Isotope Separators and Related Topics (EMIS)
    • 国際学会

URL: 

公開日: 2023-12-25  

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