稀少RIリングはRプロセス解明のため不安定核の質量精密測定を行う装置である。高精度の質量測定にはリング周回粒子が運動量によらず同一周期で周回する(等時性)状態が高精度で成立する必要がある。本研究はより不安定な核の質量測定に向けて高い真空度で利用可能な新しい等時性調整の方法を確立し、質量測定精度を保証することを目指した。研究期間全体を通じてRFキャビティと現存の共鳴ショットキーピックアップを組み合わせた新しい等時性調整手法に関してビーム実験には至らなかったものの、稀少RIリング実験において共鳴ショットキーピックアップによる等時性調整を実施したデータの解析により新手法の実現につながる知見を得た。
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