ミリ波・サブミリ波撮像観測は、宇宙星形成史を理解するうえで重要な観測手法である。銀河の測光赤方偏移を効率的に決定できる多色撮像カメラの実現を目指し、開発的研究を実施した。まず、帯域の定義に重要なサブミリ波バンドパスフィルターを、高精度かつ安価なフレキシブルプリント基板(FPC)技術を利用し開発した。また、極低温検出器と光学的に結合させるホーンアンテナアレイを、大口径の焦点面に適した熱収縮率の小さいシリコンアルミ材を用いて製作した。極低温検出器の実験環境の整備も進め、極低温検出器の評価試験を実施した。今後、本研究の成果を活用し、科学観測用の次世代多色サブミリ波カメラの開発を推進する。
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