現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本研究の鍵となるデータは eROSITA衛星によるX線データである。eROSITA衛星は本年度7月に無事に打ち上がり、順調に全天探査を進めている。一部のデータは既に取得・解析され、初期データがチーム内に公開された。私は、eROSITA衛星で得られたX線点源カタログにHSCの可視光線情報を付加する仕事を担当し、第1版のeROSITA-HSCカタログはチーム内に広く公開された。自身のサイエンスでは、私がこれまでHSCやWISEを用いて構築してきた活動銀河核サンプルにeROSITA初期データを併用することで、今までのX線探査では見落とされていたような活動銀河核のX線情報(ハードネス比など)を取得した。また、可視光線の分光データやHSCデータなどに基づいて推定された距離(赤方偏移)の情報を用いることで、活動銀河核サンプルのX線光度や星質量・星生成率などを見積もることができた。 また、関連論文も3本(Toba et al. 2019, ApJS, 243, 15: Toba et al. 2020a, ApJ, 888, 8; Toba et al. 2020b, ApJ, 889, 76)出版することができた。 以上より、本研究計画はおおむね順調に進展している と言える。
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