本年度は、本研究課題において実施してきた各課題を総括するとともに、国内外においてその成果を発信することに努めた。COVID-19の影響から控えられてきた国際研究会も、開催形式や開催数ともにCOVID-19前の水準に戻りつつある段階にあり、国内外の研究会において研究成果に関する講演を行うとともに、参加者との議論を通じて本課題で扱った突発天体に対する理解を深めた。また、それと並行して昨年度に実施したガンマ線バーストジェットの3次元シミュレーションについて、自由パラメータを変更したいくつかのシミュレーションを実行することで、相対論的ジェット伝搬の星周環境への依存性について調べた。 本課題の目標は特に明るく輝く超新星の起源解明である。その目標を見据え、多次元放射流体力学に基づいたシミュレーションコードの開発および整備を行った。開発したシミュレーションコードを用いて超新星エジェクタと星周物質との衝突によって輝く超新星及び超新星エジェクタ中心に残されるコンパクト天体(中性子星またはブラックホール)からのエネルギー注入によって輝く超新星のシミュレーションを中心とした研究を実施した。明るい超新星の2次元輻射流体力学シミュレーションは世界的にも他のグループに先駆けた結果であり、シミュレーションに基づいたより現実的な超新星エジェクタの描像を明らかにするとともにその知見をコミュニティに提供することに成功したと言える。 これらのシミュレーション結果を基にした査読付論文は計6編出版されており、十分な成果が得られたと考えている。
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