近年,地上大型望遠鏡の技術革新により,太陽系外惑星大気の組成までもが観測的に明らかにされつつある.翻って,太陽系内惑星大気の観測的研究は,ボイジャーやカッシーニといった探査機によりブレイクスルーがもたらされてきたが,探査機の利活用の機会は極端に限定されている.本研究では,特に太陽系外天体の観測において用いられてきた地上大型電波望遠鏡を太陽系内惑星大気の観測においても利活用することで,探査機に比肩する大気化学・大気物理観測の基盤技術開発と,これを用いた惑星大気環境の解明という成果を上げてきた.今後は本研究を基盤として,タイタン・海王星の大気環境をさらに詳らかにしていく.
|