宇宙探査機搭載用の重力偏差計(Gravity Gradiometer; GGM)を新規研究開発することにより、従来では困難であった小天体における微小重力場分布の高空間分解観測ができるようになり、新たな科学成果を創出することが本研究の目的である。当面の科学目的は,小天体の水の有無と内部構造の解明に寄与することである。具体的には、従来式の静電アクチュエータ型ではなく、新たに磁気アクチュエータ型のGGMを実現する。これを将来の小天体探査機に搭載し、これまでにない高空間分解で良質の重力場データを取得することを目指す。
光学式変位センサと磁気アクチュエータの要素試験で各特性を取得し、その特性を用いてGGMのセンサ部(GGM-S)を設計・製作した。原理検証のため、加速度計測試験を行ない、設計通り加速度が計測できることを確認している。このGGM-Sを用いて地上性能評価を実施し、微小重力が計測および記録できるシステムを構築した。また、2021年9月に微小重力実験施設コスモトーレにて落下棟試験を実施し、GGM-Sが微小重力下で正常に動作し微小重力を計測できることを確認し、性能が実証された。
さらに、GGM-Sで取得した観測データをデジタル処理する電気回路部(GGM-E)の設計・製作も行なった。GGM-Eにおけるデジタルデータの処理は、Raspberry PIを用いてシステムの構築を行った。GGM-Sと組み合わせ、GGM-Sの観測データが取得できることを確認した。
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