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2021 年度 実績報告書

隕石の同位体記録を用いた、岩石惑星の水獲得プロセスの解明

研究課題

研究課題/領域番号 19K14790
研究機関広島大学

研究代表者

小池 みずほ  広島大学, 先進理工系科学研究科(理), 助教 (60836154)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2022-03-31
キーワード分化隕石 / 小惑星 / ウランー鉛年代測定 / 二次イオン質量分析計 / 安定同位体
研究実績の概要

本研究では、岩石惑星の表層環境を特徴づける水などの揮発性物質獲得プロセスの解明を目的に、微惑星および原始惑星を起源とする分化隕石の放射年代測定と安定同位体分析を実施した。2019年度には、英国オープン大学の研究グループに協力いただき、本研究課題で対象とする隕石試料の選定、岩石鉱物記載、および予察的な安定同位体分析を行った。併せて、様々な隕石に含まれるジルコンおよびリン酸塩鉱物の放射年代(ウランー鉛年代測定)を、東京大学所有の高解像度二次イオン質量分析計ナノシムスを用いた局所分析にて調査した。2020年度には、当初計画していた英国オープン大学での酸素・水素安定同位体の追加分析がCOVID-19に伴う制限で実施できなくなったが、代わりに隕石の種類を増やして放射年代測定のデータベースを充実させることができた。さらに2021年度には追加試料の年代測定を実施した。本補助事業期間を通した研究により、ベスタをはじめとする小惑星帯の岩石天体は、約45億年前ー41.5億年前までに多数回の天体衝突を経験し、その後は主要な衝突イベントを経験していないことが明らかとなった。これは従来の天体衝突のピークとして想定されてきた年代値(約39億年前)を数億年遡るものである。本研究成果から、岩石天体への水などの物質供給は、惑星の集積過程から形成直後までの比較的早い段階で完了していたことが示唆される。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2022 2021

すべて 学会発表 (3件) (うち国際学会 1件、 招待講演 1件)

  • [学会発表] Uranium-lead dating of zircon and phosphate minerals in a highly-shocked eucrite Northwest Africa 131662022

    • 著者名/発表者名
      Sumiya, Y., Koike, M., Onishi, K., Kurokawa, A., Takahata, N., Asanuma, H., and Sano, Y.
    • 学会等名
      53rd Lunar and Planetary Science Conference
    • 国際学会
  • [学会発表] 火星の表層環境史解明に向けた局所窒素化学種解析2022

    • 著者名/発表者名
      大西健斗, 小池みずほ, 黒川愛, 住谷優太, 中田亮一, 菅原春菜, 臼井寛裕
    • 学会等名
      第46回生命の起原および進化学会学術講演会
  • [学会発表] 隕石の放射年代分析から探る小惑星の衝突進化史2021

    • 著者名/発表者名
      小池みずほ, 佐野有司, 高畑直人
    • 学会等名
      第82回応用物理学会秋季学術講演会シンポジウム
    • 招待講演

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公開日: 2022-12-28  

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