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2021 年度 実施状況報告書

前期原生代における真核生物誕生場の解明

研究課題

研究課題/領域番号 19K14828
研究機関東京工業大学

研究代表者

佐藤 友彦  東京工業大学, 理学院, 研究員 (80714831)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2023-03-31
キーワードガボン / 前期原生代 / 真核生物 / 化石 / 同位体層序
研究実績の概要

真核生物とされる最古の化石は, アフリカ・ガボン南東部の前期原生代(約22億年前) の地層から発見されている. 本研究は, 同地域 (フランスヴィル地域, ラストゥールヴィル地域, オコンジャ地域) に産する化石 (複数種) が真核生物であるか検証すること, 各化石の分布および初出層準を特定すること, 同位体層序を用いて当時の地球化学的環境変動を調べることにより, 真核生物の進化に必要な条件の解明を目指している.
2021年度には, 陸上掘削コア試料について新たに同位体比分析を行った。ラストゥールヴィル地域において無機炭素・有機炭素同位体比層序の高解像度化を達成し, 同位体比変動パタンを高解像度で明らかにした. さらに, フランスヴィル地域およびオコンジャ地域におけるサンプルの検討により, 各海盆間の岩相対比と堆積深度の違いを検討した. また, 真核生物様化石に関して, 黄鉄鉱で置換された化石の内部構造の観察・記載を行い, その多様性を明らかにした. これまでに得られた成果について, 国際学術雑誌に論文を投稿準備中である.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

前期原生代の化学層序をより高解像度で解析することにより, 真核生物出現直前の地球化学的環境変動が明らかになってきたものの, 2020年度に続き2021年度も, COVID-19の影響により, ガボンにおける地質調査やガボン人共同研究者の招聘を行うことができなかった.

今後の研究の推進方策

これまでに明らかにした真核生物出現直前の地球化学的環境変動について, 国際学術雑誌に論文として公表する. 既存のサンプルを用いて, 硫黄同位体比など新たな化学分析を行い, より詳細な古環境・生態系変動の復元を試みる. また, 化石出現・同位体比変動層準に焦点を当て, 地域間層序対比による生物進化・環境変動の時間・空間分布の解明を目的とした更なる陸上掘削プロジェクトを, ガボン人共同研究者と協議中である.

次年度使用額が生じた理由

ガボンでの野外調査を実施や, ガボン共同研究者の招聘, 岩石試料の輸送を行う予定であったが, COVID-19の影響により実施することができなかった. 2022年度に実施を計画している.

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2021 その他

すべて 国際共同研究 (1件) 雑誌論文 (1件) (うち国際共著 1件、 査読あり 1件、 オープンアクセス 1件)

  • [国際共同研究] マスク工科大学(ガボン)

    • 国名
      ガボン
    • 外国機関名
      マスク工科大学
  • [雑誌論文] Archean Itabirites From Ovan, NE-Gabon: Petrography, Mineralogy And Elemental Mapping2021

    • 著者名/発表者名
      Retonda-Kondja Stevy、Ndong-Ondo Simplice Marin、Edou-Minko Ambroise、Sato Tomohiko、Musavu-Moussavou Benjamin、Moussavou Mathieu
    • 雑誌名

      European Scientific Journal ESJ

      巻: 17 ページ: 380~395

    • DOI

      10.19044/esj.2021.v17n25p380

    • 査読あり / オープンアクセス / 国際共著

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公開日: 2022-12-28  

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