研究課題
若手研究
高分解能を有する共焦点顕微鏡は,表面微小形状の非接触測定に広く利用されている.しかし,測定値に不自然な短波長ノイズや突発的な異常値が混入するため,測定精度が著しく低下する.異常値の原因は,照射したスポット内の試料表面微小凹凸により生じるスペックルである.本研究課題では,回転式位相変調板を受光系に設置することで,スペックルを強制的に変化させ異常値の抑制を試みた.その成果として,ブラスト加工を施したガラス円盤を位相変調板に用いることで,突発的な異常値の抑制に効果があることを明らかにした.
光応用計測
これまでスペックルによる異常値の抑制に関する研究では,異常値を抑制するためスペックル自体の発生を抑制することに主眼が置かれていたが,本研究ではスペックルを変調し利用する方法により異常値の抑制を試みた.その成果として,デジタルフィルタでの除去が困難である突発的な異常値の抑制効果を確認した.これにより測定範囲が広いNAを使用した測定の信頼性が向上することができるようになるため,効率的にデバイス,材料の観察が可能となり開発能率の向上につながる.