• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2021 年度 実績報告書

複雑形状を有するPIフィルムに対する溶着技術の開発と空圧モータへの応用

研究課題

研究課題/領域番号 19K14874
研究機関岡山大学

研究代表者

山口 大介  岡山大学, 自然科学学域, 助教 (00735657)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2022-03-31
キーワードアクチュエータ / 溶着 / ポリイミド / モータ / 空圧 / 極限環境 / 熱間圧空成型
研究実績の概要

本研究では,極限環境下で駆動する空圧ステッピングモータの開発を最終目標とし,異分野の研究とされる材料の加工技術の確立から機械要素(アクチュエータ)技術の設計・製作・評価までを一貫して取り組む.昨年度までに,当初計画していたラピッドヒータ方式から,ボルト締結によりフィルムに予圧を加え,簡易炉で加熱する事で溶着を行う方式へと溶着方法を改良した.また空気室によりフィンを動かし,ロータを送り出すことで回転運動を生み出す空圧モータを試作し,評価を行った.試作したモータは,①空気室の展開方向と回転方向が一致せず振動する,②フィンとロータの間で滑りが生じることから低出力であった.
そこで本年度は昨年度末の計画に従い,①ロータに対して空気室を周方向に側配置し,②外歯車・内歯車の歯数差を利用して揺動運動から回転運動を取り出す,ワブルモータについて動作確認モデルの試作を行った.外歯車の運動方向を揺動運動に限定するために,コンプライアンス機構(複数の板バネ構造による拘束機構)を用いた.また空気室の配置変更に合わせて成形加工不要で製作可能な空気室形状に変更した.空気室とコンプライアンス機構は,互いに干渉する系であることから,両者の形状変更を交互に行い,設計の最適化を行った.試作したワブルモータは,最大トルク50mNm(昨年度の70倍),最大平均回転数 0.29rps(昨年度の1/3倍)と大幅な低速・高トルク化および高出力化を果たした.
以上,本構造によってポリイミドフィルム製空気室を利用した空圧モータが実現できる事を確認した.一方で,動作確認モデルであることから筐体が大きく,またコンプライアンス機構が性能過多であることから大型化している.今後,コンプライアンス機構を別機構で置き換える,筐体の最適化等を行うことで,一般的な電磁モータサイズまで小型化を進めたい.

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2022 2021

すべて 学会発表 (3件)

  • [学会発表] ポリイミド製空気室を用いた空圧ワブルモータの試作2022

    • 著者名/発表者名
      平賀暉章,山口大介,脇元修一,神田岳文
    • 学会等名
      2022年度精密工学会春季大会
  • [学会発表] 極限環境用空圧アクチュエータ材料としてのポリイミドフィルムの特性評価2021

    • 著者名/発表者名
      木村圭吾,山口大介,脇元修一,神田岳文
    • 学会等名
      2021年精密工学会春季大会
  • [学会発表] 3Dプリンティングにより製作した樹脂型を用いたポリイミドフィルムの熱間圧空成型2021

    • 著者名/発表者名
      三宅大貴,山口大介,脇元修一,神田岳文
    • 学会等名
      2021年精密工学会春季大会

URL: 

公開日: 2022-12-28  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi