本研究では,以下の2つの課題を通して,これまで構築してきた薄液膜の測定手法を用いて沸騰伝熱における気泡干渉の影響を明らかにした.①沸騰気泡直下に形成される熱伝達の極めて良好な薄膜の液膜の形成から消失までの過程を把握する.②合体過程の気泡間液膜厚さ変化の精密測定を行い,気泡間液膜厚さ分布とその変化特性を明らかにする.その結果,気泡合体を伴う高熱流束条件下における伝熱面上の薄液膜の動的な挙動および蒸発過程の観察が出来た.また,気泡合体過程におけるバルク液温の影響を明らかにすることで,気泡合体時の気泡間液膜厚さの傾向を明らかにした.
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