遠心振り子式動吸振器は振り子の固有振動数を外力の振動数と一致させることで振り子が共振し,大きな制振効果を発揮する.しかし製造誤差や経年劣化により,性能低下が起こる可能性がある.そこで誤差や劣化により共振点の変化が起こった場合でも著しい性能低下が起きない設計が必要とされる.そこでそのようなロバストな設計を可能とするため,本研究では振り子重心軌道に着目し,軌道と制振性能の関係について理論とCAEの両面からアプローチし,明らかにした.理論では軌道の影響を明らかにするため軌道を6次関数で表す任意軌道とし定式化を行った.さらに実車両での制振効果を求めることができる実車両モデルも構築し,効果を検証した.
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