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2020 年度 実施状況報告書

織物構造アクチュエータの効率的製造を可能にする織機の開発

研究課題

研究課題/領域番号 19K14944
研究機関東京工業大学

研究代表者

堀井 辰衛  東京工業大学, 生命理工学院, 研究員 (90839226)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2022-03-31
キーワード織機 / PVCゲル / 芯鞘構造ゲルファイバー / 織物構造アクチュエータ
研究実績の概要

本研究の目的は、次に示す4項目に分類し、各製造プロセスの要素検討を行い、高性能な織物構造アクチュエータ製造システムを構築するのに必要な因子と最適な構造条件を明確にすることである。①経糸の奇数糸と偶数糸をそれぞれ反対の方向に、同じ距離だけ、同時に上げ下げが可能な綜絖の構造を明確にする。②経糸と可能な限り接触せずに緯糸を通すことのできる杼を作製し、緯糸のピッチも正確に調節可能な構造を明確にする。③綜絖と杼を組み合わせることで実験機を作製し、高性能な織物構造アクチュエータが製造可能かどうかを明確化し、最適な織機構造を検討する。④モーター等による綜絖や杼を電力駆動化、プログラム制御によるアクチュエータ用織機の自動化を検討する。
令和2年度は、CADソフトを用いて織機の綜絖の枠の設計と小部品の構造改良をした。前年度では、綜絖の小部品の回転部品まで一体型として設計・造形を試みたため、3Dプリンタでの造形が困難であった。そこで令和2年度では、別造形または市販品の回転部品を後から装着できるような構造を設計した。枠部分に関しては、枠の上下端面に前述の小部品とワイヤーを組み合わせた部品を組み込めるような(間隔をある程度自由に変更可能)スリットを持つ構造を設計した。今後は、3Dプリンタなどを用いて綜絖の枠と小部品を造形し、綜絖の完成を目指す。また、織機を構成するうえで重要な部品である杼についても設計を進め、織機を作製する予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

申請時の研究計画では、令和2年度内で「綜絖」と「杼」の造形を目標としていた。これに対し、現在は綜絖の設計と一部の小部品の改良まで進捗しており、綜絖のすべての構成小部品の造形と杼の設計と造形には着手できていない。以上の理由から、遅れていると判断した。

今後の研究の推進方策

令和3年度は、設計したデータをもとに3Dプリンターや他の造形方法にて綜絖と杼を造形し、課題点を抽出したうえで必要に応じて修正を行う。最終的に、綜絖と杼を組み合わせることで手動式織機を作製することを目標とする。

次年度使用額が生じた理由

令和二年度には、綜絖の設計の改良を3D-CADを用いて行っていたことや、信州大学から東京工業大学へ移動したことにより、機械・設計等の有識者からの意見をうまく受けられない環境となり、環境を整えるのに時間がかかったため、物品の発注頻度が予定よりも少なかった。
今年度はまず、綜絖と杼の試作とそれらを組み合わせることで織機としての構造や機能を確認したのちに、それらを外注して最終的な造形を行うため費用が必要である。さらに、綜絖、杼を固定するための治具と駆動部品(モーター)にも費用が必要である。
上記とは別に、アクチュエータの作製費とアクチュエータの駆動確認をするための測定機器を購入する予定である。

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公開日: 2021-12-27  

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