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2019 年度 実施状況報告書

超臨界流体中パルスアーク放電により生成した超高圧衝撃波の基礎研究

研究課題

研究課題/領域番号 19K14966
研究機関長崎大学

研究代表者

古里 友宏  長崎大学, 工学研究科, 助教 (70734002)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2022-03-31
キーワード衝撃波 / 超臨界流体 / パルスアーク放電
研究実績の概要

本研究では,超臨界流体中のパルスアーク放電由来の超高圧衝撃波の発生・伝搬のメカニズムの解明および衝撃波圧力の計測法の確立を目的とする.超臨界流体は有用成分の抽出・材料合成・洗浄・分解など応用範囲が広く,二酸化炭素と水を溶媒とすれば環境低負荷であることから,魅力的な溶媒である.その中で,パルスアーク放電による高圧衝撃波の利用により,抽出時間の短縮,効率改善などのこれまでにない応用分野の開拓が期待される.しかしながら,応用の際の衝撃波の効果を検証するためには衝撃波圧力の把握が非常に必要であるが,超臨界流体中の衝撃波の精密測定は前例がない.このような基礎特性を把握することが応用を加速するためには必要不可欠である.
本年度は,マッハツェンダー干渉の構築により衝撃波構造を解明する予定であったが,実験室の建屋の改修工事に伴う引っ越し作業およびレーザーの修理の影響により,光学系の構築に時間がかかるマッハツェンダー干渉の計測を次年度に回し,簡単に実験系の構築および計測ができるシャドウグラフ法によるパルスアークに伴う密度擾乱現象の観測を行った.衝撃波の基礎特性として重要な指標であるマッハ数の計測を高圧ガス~超臨界の条件で行ったところ,超臨界二酸化炭素の臨界条件近傍でマッハ数が極大値をとる特異な特性を得ることができた.この結果は学術的・工学的に重要な結果であり,今後,干渉計の実験も併せて精密に検証していく予定である.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

実験室の建屋の改修工事に伴う引っ越しおよびレーザーの修理により実験計画の変更を行い,当初計画していたマッハツェンダー干渉計による衝撃波圧力計測ができなかったため.

今後の研究の推進方策

マッハツェンダー干渉の実験を次年度に変更したが,その代わりにシャドウグラフ法によるマッハ数の特異な特性を得られることができたため,その実験結果を参考にマッハツェンダー干渉の実験条件を決定する.

次年度使用額が生じた理由

実験計画変更により,干渉計の実験を次年度に行うこととしたため物品購入に変更が生じた.

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2020 2019

すべて 学会発表 (3件) (うち国際学会 1件)

  • [学会発表] 超臨界二酸化炭素中のナノ秒パルスアーク放電プラズマから発生する衝撃波の観測2020

    • 著者名/発表者名
      古里友宏, 稲田優貴, 松田良信, 山下敬彦
    • 学会等名
      2019 年度衝撃波シンポジウム
  • [学会発表] 超臨界二酸化炭素中ナノ秒パルスアーク放電プラズマによる衝撃波生成過程の観測2020

    • 著者名/発表者名
      後藤宏輔, 古里 友宏, 富澤敏樹, 佐々木満, 稲田優貴, 山下敬彦
    • 学会等名
      誘電・絶縁材料/放電・プラズマ・パルスパワー/高電圧合同研究会
  • [学会発表] Shock waves in supercritical carbon dioxide generated by pulsed arc discharge plasma2019

    • 著者名/発表者名
      K. Goto, N. Ashizuka, T. Furusato, T. Kiyan, M. Sasaki, T. Yamashita
    • 学会等名
      International Conference on Phenomena in Ionized Gases (XXXIV ICPIG) and the 10th International Conference on Reactive Plasmas
    • 国際学会

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公開日: 2021-01-27  

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