研究課題
若手研究
本研究は,水素エネルギーを積極的に利用した水素社会の実現に向けて,生成エネルギーの更なる効率化のために,ナノ秒パルスマイクロ放電(nsPMD)を生成し,これを水素製造技術に応用した.本研究の成果として,3Dプリンタを用いてマイクロ流路を有するnsPMDデバイスを作製し,マイクロギャップ内気液混相流場にnsPMDが生成されることを確認した.このデバイスの水素生成エネルギー効率は従来の放電方式と比べて10倍程度向上したことが確認された.
放電プラズマ工学
放電プラズマによる新しい水素製造技術である本研究の成果は,海水や汚水,排水といったあらゆる水を原料として水素を製造できる可能性を示すものであり,持続可能で環境に優しいエネルギー資源の確保が期待される.これによって二酸化炭素を排出しないクリーンな水素社会の実現が期待される.また,ナノ秒時間という極めて短い時間の放電プラズマをマイクロ流路内という狭小空間で生成させることは,これまでにない新しい化学反応が期待される.