本研究は,自律分散制御の観点から絶滅した海棲爬虫類「首長竜」の適応的な遊泳様式の復元を試みた.首長竜の特異な形態の特徴の1つである四肢の大きなヒレを協調させた遊泳様式復元を自律分散制御の観点から取り組んだ.具体的には,開発した首長竜型ロボットに,現生陸棲動物の四肢間協調から抽出した自律分散制御速を起点とし,ヒレの運動位相の調整制御則を実装し,様々な遊泳条件において発現する遊泳パターンとその推進効率を評価した.その結果,ヒレの羽ばたき周期やヒレの間の距離に応じて,最適な協調関係を自律的に発現することに成功した.
|