本研究では、自転車ペダリング運動を例に、エネルギー効率の意味で最適であり、かつ、走行状態の変動にロバストなアシスト制御法の確立を検討した。まず、データ収集ならびに検証実験用のアシスト自転車の製作を行なった。この検証用自転車は、ペダリングトルク・クランク角・車輪回転角が計測でき、ペダリングトルクのアシスト機構を有している。これに加え、負荷の調整機構を有している。また、単純適応制御の応用により、ヒトが負荷の変動の影響を受けずに、かつ、車輪回転速度の脈動を抑制する高効率アシスト制御法を提案した。検証用自転車により取得したデータに基づく数値シミュレーションにより、提案法の有効性を確認した。
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