研究課題
若手研究
宇宙デブリの自然増加の抑制には、大型デブリ除去が有効である。本研究では、大気抵抗を積極的に利用することで、搭載燃料が限られている小型衛星でも素早く大型宇宙デブリを除去できる姿勢誘導則を提案した。また、モデル誤差があった場合でも制御量からオンボードで学習し、正しい目標姿勢へと修正する適応誘導則を提案し、宇宙空間やモデルの不確かさにロバストなデブリ降下システムが確立できた。
制御工学
宇宙デブリの自然増加の抑制に有効である大型デブリ除去は、年間除去目標における費用対効果を考えたとき、小型衛星によって実施される必要がある。小型衛星に搭載可能な非力なアクチュエータシステムで大型デブリを効率的に落とすには、大気抵抗を積極的に利用することが有効である。本研究で確立された誘導制御方式は、500kg級の小型衛星で3000kgの大型宇宙ゴミの除去を可能とするものであり、将来の持続的な宇宙ゴミ除去システムの構築へと役立つ成果であると考える。