グラフェンなどの2次元材料は、単一層や少数層の原子からなり、微小な熱容量・面内熱伝導を持っているため、高感度・高速なテラヘルツセンサの実現に有望である。本研究では、CVD成長された単層・多層グラフェンを用い、異種金属電極を付き浮遊型グラフェン光検出器を作製した。入力光を照射すると、グラフェン膜が加熱され、ゼーベック効果により、グラフェンの高低温領域の間に電圧差が生じる。光電力<2mWの場合、応答性は約 90V/Wとなった。また、入射光の変調周波数を100Hzから1kHzまでに増加した時、光応答の低下はまったく見られないため、高感度・高速なテラヘルツセンサの実現に寄与すると期待できる。
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