電波と光の境界の周波数領域に相当するテラヘルツ波 (0.1 THz~10 THz) は、従来から無線通信に用いられてきたミリ波・マイクロ波などの電波に比べてより高周波であり、一度に多くの情報を伝達できるため、無線通信の高速化が可能である。このため、テラヘルツ波は第6世代の高速無線通信技術に利用される帯域として期待されており、ミリ波・マイクロ波帯で用いられるようなフェーズドアレイ法の実現が望まれている。そのような中、液晶を用いたテラへルツ移相器は重要な研究テーマとなっている。本研究では、大きな位相変化量と高速応答性を両立することに成功し、テラへルツ液晶移相器の実用化に向けて大きく前進した。
|