ダイヤモンド半導体は、優れた物性を有しているが、新しい半導体であるがゆえに、デバイス応用は進んでいない。本研究では、世界に先駆けて実現した反転層チャネルMOSFETにおいて低いチャネル移動度の原因である界面準位やキャリア散乱を理解するため、ダイヤモンド中の不純物濃度や表面ラフネスがデバイス特性に与える影響を調査した。結果、MOSFETにおいては窒素の低濃度化に課題を残すものの、従来の移動度を2倍程度改善する50 cm^2/Vsを実現した。また、ホウ素ドープp型ダイヤモンド表面のラフネスを低減させることで、MOSキャパシタにおいて10^11 cm^-2eV^-1台の低い界面準位密度を達成した。
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