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2019 年度 実施状況報告書

Beyond 5Gに向けたテラヘルツ帯域ピンポイント無線の研究

研究課題

研究課題/領域番号 19K15049
研究機関広島大学

研究代表者

LEE SANGYEOP  広島大学, 先端物質科学研究科, 助教 (50811733)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2021-03-31
キーワードオンチップアンテナ / メタマテリアル / パッド / スローウェーブ / SRR / CMOS
研究実績の概要

本研究は,1)高指向性を有するテラヘルツ帯アンテナを位相配列することで指向性の更なる向上や,2)多重変調され,アンテナから放射される2種類の電磁波の空間結合及び周波数変換により,大気損失の回避及び長距離伝送を目標とする研究である.前者に関しては基礎検討として等間隔の金属板を並べて構成されたいわゆる周期構造のメタサーマテリアル(Metamaterial)を用いて,小面積化を目的としたCMOSシリコン上のオンチップパッチアンテナを設計した.シミュレーションでは255GHzで2.6dBiの指向性(Directivity)が得られることを確認した.55nm CMOSプロセスを用いて試作し,プローブを用いて行った実測(De-embedding後)では248GHz~258GHzで反射特性(S11)が-10dBを下回っていることを確認した.そして,実際のアプリケーションでアンテナに印加(feeding)される信号を想定し,200GHzを超える周波数帯で使える低損失パッド(Pad)やSRR(Split Ring Resonator)を用いた伝送線路などを設計・試作,そして評価を行った.一方,後者に関しては設計用ワークステーション,機能シミュレーションとアンテナアレイシミュレーションのためのMATLABソフトを購入し,研究環境構築を行った.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

アレイシミュレーションが可能な最新版のEMシミュレーターを,当初別途予算で購入予定だったが,それがかなり遅れてしまい,2020年頭に購入された.そして,CMOSプロセスの試作スケジュールに合わせてアレイアンテナ用のオンチップアンテナ設計を先に行ったことにより,MATLABを用いた機能シミュレーションに遅れが生じた.

今後の研究の推進方策

2020年度は機能シミュレーションをメインに研究を行っていく予定である.特に一番キーポイントである空間変調シミュレーションを先に行い,その後、アレイアンテナの性能検討,そしてそれぞれ送・受信性能の検討を行っていく予定である.モジュール実験に関してはモジュール・治具製作などに必要な予算が不十分であるため,ソフトウェアベースで検証する方法,もしくは周波数をダウンスケーリングし,低周波の信号源を用いて理論検証を行う方法を探索する.

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2020 2019

すべて 学会発表 (2件) (うち招待講演 1件)

  • [学会発表] ショートスタブを用いたミリ波帯低損失CMOSパッド2020

    • 著者名/発表者名
      スミス 力紀, 李尚曄, 吉田毅, 藤島実
    • 学会等名
      電子情報通信学会総合大会
  • [学会発表] 300-GHz Wireless Data Transmission System with Low-SNR CMOS RF Front End2019

    • 著者名/発表者名
      李 尚曄・董 鋭冰(広島大)・原 紳介(NICT)・高野恭弥・天川修平・吉田 毅・藤島 実(広島大)
    • 学会等名
      電子情報通信学会マイクロ波研究会
    • 招待講演

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公開日: 2021-01-27  

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