研究課題/領域番号 |
19K15085
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研究機関 | 長岡技術科学大学 |
研究代表者 |
福元 豊 長岡技術科学大学, 工学研究科, 准教授 (60757350)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | スレーキング / 風化 / 個別要素法 / 粒状体 / 粒子シミュレーション |
研究実績の概要 |
本研究計画の目的は,地盤材料のスレーキング現象を従来とは異なる微視的な視点で捉えることで,その発生・進行要因の定量的な分類と整理を可能とすることである.これらを達成するための方法として,粘土鉱物が占める領域の形状や大きさの変化を考慮できる粒子計算モデルの開発(研究A)と,土質試験/模型実験の結果との比較にもとづく粒子計算モデルの高度化(研究B)を計画した.その結果,今年度は以下のような成果がそれぞれ得られた. 研究Aでは,個別要素法の粒子の大きさのみを変化させるシンプルなモデルを2次元と3次元の両方で開発した.研究Bでは,このモデルを用いた計算結果と,泥岩試料を用いたスレーキング試験・一軸圧縮試験の結果を比較した.スレーキング試験との比較では,粒子の大きさの変化に合わせて粒子間固着力を変化させることがスレーキング現象を再現するうえで重要であることがわかった.また,一軸圧縮試験との比較では,乾湿繰り返しを1回経た泥岩の強度が急激に低下する傾向を提案モデルでも再現することができた.次年度以降により定量的な比較を実現するために,一軸圧縮試験装置の改良にも取り組んだ.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
今年度は当初の計画通り,研究Aと研究Bを並行して実施し,両者を組み合わせて土質試験と比較検討できる段階に到達した.よって,おおむね順調に進展している.
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今後の研究の推進方策 |
2年目は今年度と同様に,研究Aの粒子計算モデルの開発を進めながら,そこで得られた結果を研究Bへフィードバックすることで,現実の計測結果を反映した手法の完成に向けた検討を進める.今年度は粒子サイズと粒子間固着力の変化に関して単純な仮定しか考慮していないため,次年度は含水比や化学反応などと結びつけることが可能なモデルに拡張させる予定である.
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次年度使用額が生じた理由 |
研究Bで使用する土試料の採取のための外部委託費用を計上していたが,格安で手に入れることができた.また,国際会議における成果発表を2件予定していたが,いずれも中止となり,参加費と渡航費が必要なくなった. 次年度使用額は試験装置の改良費や計算機の購入に充てて,その他については当初の計画通りに実験消耗品などに使用する予定である.
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