本研究では戸建て住宅などの既設小規模構造物にも経済的に適用可能な液状化対策として,浮き型格子状地盤改良工法に間隙水圧消散工法を組み合わせたハイブリッド型液状化対策について検討を行った.検討の結果,格子間隔が構造物幅の1.2倍~1.4倍,改良深度が構造物幅の2倍程度の浮き型格子状地盤改良で構造物を囲うことにより,液状化による構造物の沈下被害を低減できることが分かった.また,一般的な地盤改良工法を想定した不透水性改良体を用いた浮き型格子状地盤改良では構造物の傾斜被害を低減することは困難であるものの,排水性改良体を用いることで構造物の沈下被害および傾斜被害の両方を低減できることが分かった.
|