本研究では,漂流物等を考慮した超高解像度波浪・高潮数値計算を用いた浸水域統合リスク評価法を構築することを目的とした.実スケールの数値計算では,2014年根室で発生した高潮浸水を対象として,構造物を1軒1軒考慮した超高解像度数値計算を行った.また,コンテナ漂流が発生した大阪湾における2019年台風21号による高潮浸水を再現した.算定されたコンテナの漂着位置は現地調査と符合していた.実験スケールにおける固体流体相互練成場の再現も数値計算モデルにより行い,計測結果と符合する数値計算結果を得られた.以上のように漂流物を考慮した超高解像度波浪・高潮数値計算を用いた浸水域統合リスク評価法を構築できた.
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