東日本大震災以降、石油などのエネルギー資源にまだ頼らざるを得ない。最近コスト削減と同時に石油回収率を向上させる低濃度塩水攻法が注目を浴びている。低濃度塩水攻法の増油メカニズムに関しては諸説が提案されているが、まだ完全に解明されていない。 本研究では、油層岩石空隙構造の形状、流体の性質などの影響を考慮し、低濃度塩水攻法の回収率向上を定量的評価する目的としたPore scaleでのマルチフィジックスモデルの開発及び大規模デジタルロックシミュレーターを構築した。革新的な流体計算手法である格子ボルツマン法を基礎に、界面現象の物理化学モデルを加え、岩石空隙スケールの増油メカニズムを明白にした。
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