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2019 年度 実施状況報告書

水平2方向荷重を受けるCFT柱の繰り返し変形性能評価法と履歴モデルの構築

研究課題

研究課題/領域番号 19K15134
研究機関東京工業大学

研究代表者

石田 孝徳  東京工業大学, 科学技術創成研究院, 助教 (80746339)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2022-03-31
キーワードCFT柱 / 角形鋼管 / 小振幅 / 載荷実験 / 局部座屈 / 耐力劣化
研究実績の概要

研究初年度である2019年度では、まず、載荷振幅がCFT柱の剛性・耐力劣化性状に及ぼす影響の基本的な検討として、これまでに準備研究として実施してきた角形鋼管柱の小さな変形振幅での構面内繰り返し載荷実験を継続して行い、その結果を分析した。実験パラメーターは、載荷振幅(小振幅を数種類、単調)幅厚比、軸力比とした。得られた代表的な知見として、(1)小振幅下では、最大耐力到達以降もしばらく安定した挙動を示したのちに、局部座屈が急激に進展して耐力が顕著に劣化する傾向を示すこと、(2)小振幅下において顕著な耐力劣化が開始する時点は、その局部座屈による軸縮み量が、単調荷重下で最大耐力に到達した時点での局部座屈の軸縮み量に到達した時点に対応すること、が挙げられる。これらの知見は、小振幅下で徐々に局部座屈が進展し耐力劣化する場合のCFT柱の終局状態をどのように規定するかを検討する上で、有用であると考えられる。
また、小さな変形振幅でのCFT柱の繰り返し載荷実験を実施した既往研究を調査し、それらの実験パラメーターや実験結果を取りまとめ、これに基づき実験計画の策定、試験体の設計を行った。実験対象とする断面形状は、円形CFTと比較して変形性能が比較的乏しい角形CFTとし、実験パラメーターは、幅厚比、軸力比、載荷振幅(小振幅数パターン、単調)水平2方向の載荷履歴(構面内方向、45°方向、楕円履歴)とした。また、鋼管と充填コンクリートの材料強度のバランスについては、実務設計者へのヒアリングを行い、一般的なCFT柱と同程度となるように設定した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

CFT柱の耐力劣化挙動に関する基礎的な検討を行うため、当初の研究計画に加えて小振幅での繰り返し荷重を受ける角形鋼管柱の実験を行い、有用なデータ・知見を得られた。また、CFT柱の水平2方向載荷実験の計画の策定、試験体の設計も完了しており、概ね当初の計画通りに進んでいる。

今後の研究の推進方策

2019年度に計画したCFT柱の繰り返し載荷実験を実施するとともに、角形鋼管柱を対象とした小振幅繰り返し載荷実験結果から得られた知見を踏まえて、CFT柱の耐力劣化挙動の分析および繰り返し変形性能評価に取り組む。

次年度使用額が生じた理由

本年度は、載荷振幅がCFT柱の剛性・耐力劣化性状に及ぼす影響の基本的な検討を行うため、当初の研究計画に加え、これまでに準備研究として実施してきた角形鋼管柱の小さな変形振幅での構面内繰り返し載荷実験結果の分析を行った。これに伴い、本年度に実施予定であったCFT柱の載荷実験を次年度に行うように計画を変更し、この実験に係る費用の支払いが本年度に生じなくなったことから、次年度使用額が発生した。
当該助成金および翌年度分として請求した助成金については、本年度に計画した実験の試験体製作や計測機器購入等に使用する予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2019

すべて 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件)

  • [学会発表] Deterioration Behavior of SHS Steel Columns subjected to Small Amplitude Loading History2019

    • 著者名/発表者名
      Takanori Ishida, Satoshi Yamada
    • 学会等名
      The 16th East Asia-Pacific Conference on Structural Engineering & Construction (EASEC16)
    • 国際学会

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公開日: 2021-01-27  

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