研究課題
若手研究
屋外拡声器の聴き取りを改善するために,複数マイクロホンを利用した音声品質予測システムとその品質をフィードバックした音声合成システムに関する基礎検討をおこなった。音の計測にはマイクロホンアレイを用いたプロトタイプを作成した。音声品質には深層学習を利用した品質予測モデルを開発した。音声合成に関しては通信時にフィルタ処理される高域を補完する信号処理を実装した。本研究期間ではこれらの単体テストが主だったが,複合的に連携した拡声システムが実現すればより良い聴こえが実現につながると考えられる。
音響工学
屋外拡声に聴き取りにくいことがあることは多くの人が理解していることである。なぜ聴こえにくいかの要因は騒音や風の影響,残響(響き)の影響など多数ある。この問題を解決するには,どの程度聞き取りにくいのかを定量化する事と,この値をフィードバックしながら聴こえやすく音声を処理し直すことの二つが必要である。本研究では,拡声音声の計測(録音),計測信号の品質評価,品質値の音声合成へのフィードバックを一体的に行うシステムの基礎検討をおこなった。