研究課題/領域番号 |
19K15150
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研究機関 | 島根大学 |
研究代表者 |
NGUYEN THULAN 島根大学, 学術研究院環境システム科学系, 助教 (00801169)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 航空機騒音 / 住民反応 / 空港計画 / 睡眠障害 |
研究実績の概要 |
ロンタイン空港(LT)は、2025年に開港予定の新しい空港であり、ベトナム最大の航空ハブとして機能する予定です。LTの運用が開始されると、住民は長期間にわたる騒音暴露による健康への悪影響を経験することが予想されます。この研究は、LTの開始前後の環境変化の影響を比較するための基礎となることを目的としています。具体的には、LTの計画飛行経路の下にある10の住宅地域の住民の健康状態を評価します。現在、新空港の運用前、LT周辺の環境騒音は主に、選択された住宅の近くの道路からの交通騒音によって引き起こされています。それぞれの地域における代表的な住宅の24時間のA特性等価連続騒音レベル(LAeq)は、51ー72 dBの範囲でした。2022年8月には、641人の住民を対象に健康状態を評価する調査が行われました。その結果、調査参加者の間で最も頻繁に報告された環境問題は交通騒音であることが判明しました。ただし、回帰モデルによると、状況要因、騒音暴露、および他の健康に影響を与える要因が考慮されており、住民の健康は騒音に対する感受性や移動性、交通手段への態度など、騒音暴露以外の要因とも関連していることが示されています。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
コロナ過の中、現地調査にご協力の依頼に断れる高くなって、反応率が低く、調査にかかる時間が長くなりました。
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今後の研究の推進方策 |
今後の研究の提案: 目的: LTの業務が周辺地域の健康への影響を理解し、住民の幸福を優先する効果的な緩和策や政策の開発に貢献する。騒音監視: LTの運用開始後、選択された住宅地域の代表的な場所で総合的な騒音監視を実施し、ベースラインとして運用前後の騒音レベルを比較する。長期的な健康評価: 空港関連の騒音にさらされる住民の長期的な健康への影響を評価するための縦断的研究を実施し、さまざまな健康指標に関するデータを収集する。 騒音暴露マッピング: LTの飛行経路と予想される運用を考慮し、詳細な騒音暴露マップを作成し、影響を受けるエリアの騒音レベルを推定する。調査とインタビュー: 住民に対して調査とインタビューを実施し、定性的なデータを収集し、空港が住民の健康と福祉に与える影響に関する情報を得る。 比較分析: LT発足前後の住民の健康状態と幸福度を比較し、空港運営の開始後に健康状態に重大な変化があったかどうかを判断する。他の要因も考慮して、広範な影響を理解する。 政策提言: 騒音軽減戦略、土地利用計画、コミュニティ開発に関する証拠に基づいた政策提言
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次年度使用額が生じた理由 |
研究結果をINTERNOISE2023国際学会で発表する予定があって、発表登録料に使用させていただきます。
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